エゴマの葉でメタボ撃退なるか 薬都・富山で探るエゴマの新たな機能性

エゴマのグローバルブランド化を産学官で推進している富山市。これまでの事業で、種から搾油されるオイルのほか、エゴマの葉にも健康効果があることがわかってきた。エゴマの機能性について研究している富山大学和漢医薬学総合研究所の渡辺志朗准教授に話を聞いた。

エゴマはシソ科の植物で、オメガ3脂肪酸の一つである「α‐リノレン酸」を多く含むエゴマ油は健康にいいオイルとして注目を集めている。エゴマは日本では縄文時代から栽培されていたという説もあり、渡辺准教授によると「主に燃料としていたようだ。富山県の古墳からも出土されている」とのことだ。

エゴマ油人気の一方、葉を身近に感じる人は多いとはいえない。韓国でエゴマの葉はサンチュと同じように肉などといっしょに食べられているのに対し、日本では葉の食経験はあまりない。エゴマ特有のにおいやえぐみを苦手とする人が多いからだ。

葉の有効活用を模索していた富山市は2015年5月、イタリアの「食科学大学」と共同研究に関する連携協定を結び、研究に着手した。「エゴマ油は体内でDHAやEPAに変換され、脂肪の損失や筋肉の消耗など、がん悪液質の軽減に役立つことがわかってきたが、エゴマ油による地域活性化に取り組む自治体は少なくない。地域ブランドとして育てていくためには差別化が必要で、『味の改良、機能性の探索など、葉もアピールしていこう』というのが富山市の方針だ」と、地方創生の取り組みの舞台裏について渡辺准教授は話している。

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健菜堂(富山市)は水耕栽培でえぐみの少ないエゴマを開発した。葉から抽出したエキスを人間の細胞に加える試験を行ったところ、脂肪の分解や糖代謝、体内の炎症反応の改善に役立つ物質が増えることがわかった。

渡辺准教授によると、「胆汁酸に反応するTGR5という受容体の活性化によるものと推測される」とのこと。現在、エゴマ葉の有効成分の探索、特定を進めるとともに、マウスを使った実験を進めている。ヒトに対する効果が科学的に証明されれば、富山産エゴマの付加価値アップにつながると考えられる。

健康食品開発の動きもある一方で、渡辺准教授は「エゴマの油、葉ともに、毎日の食事を楽しみながら有効量を毎日取れるのが理想。補助として健康食品があるといい」と話している。

 

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