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還元型アルブミンを増やす中津川のラジウム鉱石!動脈硬化の予防・改善に期待

岐阜県の東部に位置する中津川市は、放射線ホルミシス効果があるとされる天然のラジウム鉱石の産地として知られている。放射線ホルミシス効果とは、低線量の放射線が人体にもたらす有益な働きのことをいう。中津川市にはラジウム温泉があり、湯治に訪れる人も少なくない。

岐阜大学医学部の今井一教授が中津川市にある石材メーカー・つげ石材株式会社と行った試験では、ラジウム鉱石の表面を粉末状に加工したシートに還元型アルブミンを増やす働きがあることが報告された。アルブミンは血液中のたんぱく質の一つで、酸化型アルブミンと還元型アルブミンにわけられる。酸化型アルブミンの割合が高い人は、脳卒中や心筋梗塞になりやすいことがわかっている。簡単にいうと、還元型アルブミンは血液や血管の若さの指標といえるものだ。還元型アルブミンは、加齢に伴い減少していく。具体的には、10歳代前半から20歳代前半の人は75~82%であるのに対し、65歳の平均値は69.5%前後まで還元型アルブミンの割合は低下している。腎不全など重度の腎臓病になると、還元型アルブミンはさらに少なくなる。

ラジウムラバーを敷いて寝るだけで還元型アルブミンが増加

健康な人12人(男性6人、女性6人、49~73歳)を対象に行われた試験では、参加者を6人ずつ、ラジウム鉱石のシートを使うグループと偽物のシートを使うグループの2群にわけて、それぞれ30cm×30cmのシート18枚(横3枚、縦6枚)を布団の下に入れて就寝するように指導。参加者は当然、本物、偽物という情報を知らされていない。1週間の試験期間を終えると2週間の休みをはさみ、今度はラジウム鉱石のシートを使っていたグループと偽のシートの使っていたグループを入れ替えて同様の試験を行った。その結果、ラジウム鉱石のシートを敷いて眠るだけで、還元型アルブミンが増えることがわかったのだ。試験前に平均74.9%だった還元型アルブミンの割合は、76.1%まで上昇していた。試験では有意差も認められている。この結果には、活性酸素の減少が関与していると考えられるとのことだ。

試験で使われたシートのほかにも、ラジウム鉱石の粉末を練り込んだ腹巻きやひざサポーターなどが現在、製品化されている。低線量放射線には遠赤外線の吸収率を高める働きがあるため、体がポカポカと温まるのを実感できる。つげ石材の柘植英雄社長は、「ホルミシス効果を謳う製品は多く見られるが、産地偽装や低線量放射線が出ていない偽物も多い」という。産地を含む製品情報はきちんと確認するようにしたい。ラジウム鉱石を練り込んだ「ラジウムの里 ラバーシート」などの製品は、通信販売で取り寄せることができる。

日本の身土不二 編集部

“機能性研究”という切り口で、農産物・海産物といった地域資源の高度付加価値化、ゼロエミッションの取り組みを取材しています。

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